「スコアをもっと伸ばしたい。」
そんなゴルファーは、どんなゴルフボールを使用すれば良いのかと悩むこともあるでしょう。
今回は、スピン系ボールとディスタンス系ボールの違いやゴルフボール選び方をご紹介します。
そもそもゴルフボールってどんな構造?選び方の基礎知識を紹介
1ダース1,000円以下で購入できるものから、1ダース5,000円超えのものまで、ゴルフボールには多種多様なものが存在します。
とは言え、高いゴルフボール=良いボールというわけでもなく、それぞれのゴルファーに合うボールを選ぶことが大切です。
まずは、ゴルフボールがどのような構造で作られているのかを見てみましょう。
「ツーピース」や「スリーピース」とは
外観だけ見ると、ゴルフボールはただの球体であるかのようにも見えますが、実際は、ほとんどのゴルフボールが、複数の層から成り立っています。
2層から成るボールが「ツーピース」、3層からなるボールが「スリーピース」で、現代は、2〜5層が主流となっています。
層が多くなるにつれて価格も高くなりますが、これは何故なのでしょうか。
層の多さはクラブ毎のスピン量に影響する
- ドライバーのヘッドスピード > アイアンのヘッドスピード > ウェッジのヘッドスピード
上述のように、一般的にはシャフトが短くなればなるほど、ヘッドスピードは遅くなります。
そのため、ドライバーで打つ際には、ボールの中心部分まで力が作用する反面、アイアンやウェッジで打つ際には、ドライバーほど力は作用しないことも多々あります。
カバーの多いゴルフボールは、このようにクラブ毎のスピン量を最適化するために、何重にもカバーをしているのです。
イメージとしては、
- 1層目:ドライバーに合わせたコア
- 2層目:ウッド・ユーティリティに合わせたカバー
- 3層目:アイアンに合わせたカバー
- 4層目:ウェッジに合わせたカバー
- 5層目:パターに合わせたカバー
のような形です。
「ディンプル」とは
「ディンプル」とは、ゴルフボールにあるデコボコ(くぼみ)のことです。
このディンプルのおかげで、ゴルフボールに適度な空気抵抗が加わり、飛距離や弾道が最適化されます。
ディンプルが多ければ低弾道になる
ゴルフボールによって、ディンプルの数や大きさは異なりますが、一般的には、
ディンプルが多ければ多いほど弾道は低くなり、少ないほど弾道は高くなる と言われます。
また、ディンプルの直径が小さければ小さいほど低弾道に、大きければ高弾道になる とも言われます。
「コンプレッション」とは
「コンプレッション」とは、ボールに負荷をかけた時にどれだけ変形するかを表す指標であり、数値が高ければ高いほど、ボールが硬くなります。
高コンプレッションのゴルフボールは、打感が硬くなりやすく、
反対に、低コンプレッションのゴルフボールは、打感が柔らかくなりやすいです。
コンプレッションが高ければ初速が速くなる
一般的には、コンプレッションが高いゴルフボールほど、ボール初速は速くなると言われています。
「硬いボール=飛距離が出やすい」と認識されているゴルファーもいるかもしれませんが、飛距離が出る背景にあるのは、初速が速くなるからです。
ただし、十分なヘッドスピードが出ていない場合は、ボールを弾くために十分なパワーを伝えられないので、飛距離をロスする可能性も否めません。
スピン系とディスタンス系ゴルフボールの違い・特徴
ここからは、スピン系のボールとディスタンス系のボールの違いについてご紹介していきます。
スピン系ゴルフボールの特徴と構造
コアの硬さ | カバーの硬さ | カバーの多さ |
---|---|---|
硬い | 柔らかい | 多い |
一般的には、スピン系のゴルフボールは上表のような構造となることが多いです。
硬いゆで卵はよく回転するのに対し、生卵の回転数は少なくなるのと同様に、コア(=ボールの中心核)の硬いゴルフボールはよく回転しやすい。(=スピンがかかりやすい)
その上、カバーが柔らかければクラブにボールが乗りやすくなり、より多くのスピンがかかりやすくなるというわけです。
また上述したように、カバーが多ければ多いほど、ウェッジやショートアイアン、ロングアイアンとクラブ別のスピン量が最適化されるため、スピン系のゴルフボールは、どんな状況下でもスピンが入りやすくなるのです。
ディスタンス系ゴルフボールの特徴と構造
コアの硬さ | カバーの硬さ | カバーの多さ |
---|---|---|
柔らかい | 硬い | 少ない |
対するディスタンス系ゴルフボールの特徴は、上表の通りです。
スピン系とは反対に、生卵と同じくコアが柔らかい分回転数は少なくなります。(スピンが入りにくくなる)
またカバーが硬くなれば、クラブがボールを弾く力が強くなるため、ボール初速アップと飛距離性能の向上につながるのです。
カバーが少なければ、スピンが少なくなるコアに力が届きやすくなる点も、ディスタンス系ゴルフボールの飛距離性能の高さに結びつくと言えます。
スピン系・ディスタンス系ボールはどんなゴルファーに適している?
スピン系ゴルフボールとディスタンス系ゴルフボールには、上述したような特徴があります。
最後に、それぞれのボールがどんなゴルファーに適しているのかの目安をご紹介します。
スピン系ボールが適しているゴルファー
- ボールコントロールができる上級者ゴルファー
- スピン量が少なくよくドロップしてしまうゴルファー
- 低中弾道のショットを好むゴルファー など
おすすめのスピン系ゴルフボール
ディスタンス系ボールが適しているゴルファー
- スライスやフックがよく出るゴルファー
- スピン量が多く吹き上がるような球がよく出るゴルファー
- 弾道の低いゴルファー など
おすすめのディスタンス系ゴルフボール
自分に合ったゴルフボールを選んでスコアアップを実現しよう!
今回は、スピン系・ディスタンス系ゴルフボールの違いと、ゴルフボールの選び方について解説しました。
一般的には「スピン系=上級者用」と認識されていますが、初心者ゴルファーでもスピン系ゴルフボールが合うこともあります。
ぜひこの記事で解説した、それぞれのボールの特徴と選び方を参考にして、ご自身に合ったゴルフボールを選んでみてください。