フジクラシャフト（スピーダー・ベンタス・NX）を分布図で比較

日本女子JLPGAツアーでの使用率No.1を誇るフジクラシャフト。

ローリー・マキロイなど多数の米男子PGAツアー選手が使用する「VENTUS（ベンタス）」や、女子プロ人気が非常に高い「スピーダー」など、評価の高いシャフトが数多くラインアップされています。

今回の記事では、フジクラのドライバー用シャフトの特性を分布図（マトリックス図）を用いて紹介していきます。

フジクラシャフトとは？

現在のシャフトは、3軸や4軸の織物を素材に作られていることが当たり前となっていますが、この3軸・4軸織物をゴルフ用のシャフト製造に結びつけた先駆者が、フジクラ（＝藤倉コンポジット株式会社）です。

藤倉コンポジット株式会社は、自動車のエンジンに使用される重要部品からレジャー用品まで、複合化技術を用いた幅広い事業を展開する会社で、ゴルフ用シャフト開発は1973年にスタートしました。

1996年には、3軸織物を使ったシャフト開発に成功し、海外トップ選手が使用し話題に。翌年1997年には、初代「スピーダー」の発売を発表しました。

その後2005年には「ランバックス」シリーズが誕生し、2009年には「モトーレ」、2011年に「MCI」、2013年に「Motore Speeder」、2014年に「Air Speeder」「Speeder Evolution」、2020年に「VENTUS」が発売されました。

2023年現在では、ドライバー〜パター用シャフトまで約20本以上ものシャフトが販売されており、プロ・アマチュア問わず数多くのゴルファーから愛用されています。

フジクラシャフトを使用する有名プロゴルファー

フジクラシャフト（スピーダー・ベンタス・NX）の分布図と人気10選

フジクラのドライバー用シャフトを、分布図（マトリックス図）にまとめました。

人気シャフト1. スピーダー NX グリーン（Speeder NX GREEN）

「スピーダー NX GREEN」の大きな特徴はバックスピンの少なさ。低スピン強弾道で飛ばすタイプのシャフトとなっており、高い弾道で飛距離ロスをしているなと感じるゴルファーにおすすめです。

また比較的捕まりが抑えられるシャフトでもあるので、左へのミスは無くしたい方も一度試してみる価値があるシャフトと言えます。

スライサーのゴルファーにとっては少し扱いずらいかもしれませんが、フジクラシャフトの中でも非常に安定性の高いシャフトの一つなので、ドライバーのミスにお悩みの方はぜひ。

使用プロゴルファー

• 吉田優利
• 西村優菜
• 山下美夢有
• 永峰咲希
• 河本結衣
• 菊池絵理香
• 山内日菜子
• 脇元華

人気シャフト2. スピーダー NX（Speeder NX）

永峰咲希プロが「やさしいベンタス」とも表現した「スピーダー NX（初代）」は、中調子シャフトではあるものの高さが出しやすいシャフトで、捕まるわけではないものの右にも行きづらい安定性の高い点が特徴的なシャフトです。

低い弾道で捕まりづらく叩けるシャフトを求める方は「スピーダー NX グリーン」を、楽に飛ばせる安定性の高いシャフトを求める方は「スピーダー NX（初代）」を使用することがおすすめです。

使用プロゴルファー

• 高橋彩華
• 古江彩佳
• 大西葵
• 香妻陣一朗

人気シャフト3. ベンタス ブルー（VENTUS BLUE）

「ベンタス」シリーズの大きな特徴は、シャフト全長に「フルレングスの70トンピッチ炭素繊維」が採用されている点。

シャフト製造に使われる主な素材「T1100G」よりも約150%硬く、ねじれが少なく安定性の高いシャフトとなっているのです。

中でも「ベンタス ブルー」は最もクセのないシャフトとなっており、飛距離性能はもちろん操作性も高いことが特徴的。

硬めのシャフトではあるので、ある程度力のある中上級者ゴルファーにおすすめです。

使用プロゴルファー

• ジョーダン・スピース
• 尾関彩美悠
• 荒川怜郁

人気シャフト4. ベンタス TR ブルー（VENTUS TR BLUE）

「ベンタス ブルー」に似てクセの少ない中調子シャフト「ベンタス TR ブルー」。

「ベンタス ブルー」よりも捕まりにくいシャフトとなっているため、しなりを感じてスイングはしたいものの左へのミスは避けたいという方には、こちらのシャフトがおすすめです。

またスピン量は低く弾道も低めなため、ドライバーでスピンが入りすぎるような方も試してみる価値のあるシャフトと言えるでしょう。

使用プロゴルファー

• ローリー・マキロイ
• キャメロン・スミス
• 渋野日向子
• 稲森佑貴

人気シャフト5. スピーダー エボリューション6（Speeder Evolution VI）

「スピーダー エボリューション」シリーズは、偶数は粘り系の中調子、奇数は走り系の先中調子となっています。

この「スピーダー エボ6」は、渋野日向子選手が海外メジャーを初制覇した際に使っていたシャフトで、捕まりやすいものの左への引っ掛けは少ないことが特徴的です。

30g台から70g台まで重量ラインアップも豊富なので、粘り系のシャフトが好みではあるもののどのシャフトを選べば良いか分からない方はこちらを使用すると良いでしょう。

人気シャフト6. スピーダー NX ブラック（Speeder NX BLACK）

2023年9月発売「スピーダー NX」シリーズの最新作「スピーダー NX ブラック」は、初代・2代目（グリーン）とは異なり先中調子のシャフトとなっています。

ただしシャフトの硬さやトルクは、他の先中調子シャフトよりもしっかりしており先端がビュンビュンと走る感覚は感じないでしょう。

また、非常に捕まりやすいですがスピンは入りすぎないシャフトであるため、アベレージゴルファーが飛距離を伸ばすにはぴったりのシャフトだと言えます。

安定性高くドロー系のボールを打ちたい方には「スピーダー NX ブラック」、安定性と中弾道・低スピンを実現するフェードを打ちたい方には「スピーダー NX グリーン」、高弾道・低スピンで飛ばしたい方には「スピーダー NX」がおすすめです。

人気シャフト7. ベンタス TR レッド（VENTUS TR RED）

「ベンタス TR レッド」は、2023年欧州・DPワールドツアー「カズー・フランスオープン」で欧州ツアー初優勝を果たした久常涼プロも使用するフジクラシャフトです。

ベンタスシリーズの中では最も易しめのシャフトではありますが、他の先中調子シャフトと比べると先端剛性は非常に硬く、先中調子を好むハードヒッター向けのシャフトと言えるでしょう。

高弾道・低スピンを実現できるシャフトなので、ヘッドスピードは速いものの弾道が低すぎる方などは、こちらのシャフトを使用してみても良いかもしれません。

使用プロゴルファー

• 久常涼
• 畑岡奈紗

人気シャフト8. スピーダー TR（Speeder TR）

「ベンタス」シリーズが発売されるまでは、数多くのプロゴルファーからも使用されていた「スピーダー TR」。

ツアープロのパワーを最大限ボールに伝えられるよう開発されており、叩きにいってもボールの吹き上がりや左へのミスが出づらいことが大きな特徴。

とは言え、捕まえようとすればドローボールも打てる元調子シャフトであるので、飛ばしと操作性のどちらも求める上級者ゴルファーにはおすすめしたいシャフトです。

使用プロゴルファー

• ビクトル・ホブラン

人気シャフト9. スピーダー エボリューション7（Speeder Evolution VII）

捕まりの良さと飛距離性能の高さが魅力的な「スピーダー エボリューション7」。

ホールやロケーションごとにドローやフェードを打ち分けたいようなゴルファーにとっては扱いづらいシャフトと言えますが、オートマチックにドローボールを打つことができるので、初心者・中級者ゴルファーでドローボールを打ちたい方にはおすすめ。

安定感もあるシャフトなので、初めてカスタムシャフトにリシャフトをする方などは、「スピーダー エボ7」を候補に入れてみても良いのではないでしょうか。

人気シャフト10. ベンタス ブラック（VENTUS BLACK）

米国男子PGAツアー選手や日本男子JGTOツアー選手の多くが使用する「ベンタス ブラック」。

「ベンタス」シリーズの中で最もハードなシャフトであり、力のあるゴルファーでなければ、しなることのない “ただの棒” と感じることもあります。

ただし力がありフックボールに悩まされている方などは、試してみる価値があることも事実。実際に使用する場合は、いつものシャフトと比べてワンフレックス落とすか、10g軽いものを選ぶと良いでしょう。

使用プロゴルファー

• スコッティ・シェフラー
• フィル・ミケルソン
• 岩崎亜久竜
• 河本力
• 浅地洋佑
• 馬場咲希
• 生源寺龍憲

フジクラには幅広いゴルファーに合うカスタムシャフトがある

先中調子のシャフトから元調子のシャフトまで、また、30g台から70g台のシャフトまで、フジクラには幅広いシャフトラインアップがあります。

ぜひこの記事を参考に、数多くのトッププロから愛用されるフジクラシャフトにリシャフトしてみてはいかがでしょうか。