9歳で渡米し、テニス・錦織圭選手などが腕を磨いたスポーツトレーニング施設・IMGアカデミーに入学。
南カリフォルニア大学在学時には、オールアメリカンにも選出された経歴を持つプロゴルファー・大西魁斗選手。
プロ2年目の「フジサンケイクラシック2022」では、見事レギュラーツアー初優勝を果たしました。
また、2年目のシーズン終了間際には、米・コーンフェリーツアーへの出場権を賭けたQスクールに出場し、見事に5位フィニッシュ。2023年シーズンからの米ツアー出場権を獲得しています。
今回は、日本のゴルフ界の将来を担うであろう大西魁斗プロの、2022年版クラブセッティングをご紹介します。
プロゴルファー・大西魁斗のクラブセッティング(2022年版)
2022年の大西魁斗プロのクラブセッティングは以下の通り。
ドライバー、スプーン、アイアン8本、ウェッジ3本、パターの14本体制が基本セッティングとなっています。
(2022年フジサンケイクラシックでのクラブセッティング)
メーカー | クラブ名 | シャフト | |
ドライバー(1W、10度) | Titelist(タイトリスト) | TSi3 ドライバー | HZRDUS SMOKE BLACK 60(TX) |
スプーン(3W、13.5度) | Titleist(タイトリスト) | TSi2 フェアウェイメタル | HZRDUS SMOKE BLACK 70(TX) |
アイアン(3I) | Titleist(タイトリスト) | T200 アイアン | ツアーAD DI-105(X) |
アイアン(4I〜PW) | Titleist(タイトリスト) | T100 アイアン | ダイナミックゴールド 105(X100) |
ウェッジ(50,55度) | Titleist(タイトリスト) | ボーケイ SM8 | ダイナミックゴールド ツアーイシュー(S400) |
ウェッジ(60度) | Titleist(タイトリスト) | ボーケイ ウェッジワークス | ダイナミックゴールド ツアーイシュー(S400) |
パター | Odyssey(オデッセイ) | ストロークラボ ビックセブン | STROKE LAB シャフト |
ドライバー:TSi3 ドライバー(10度)(タイトリスト)
左へのミス(フック)が命取りとなることもしばしば。
シャフトには、硬くて有名なHZRDUSを使用していることからも、大西魁斗プロは、捕まりを抑えるセッティングにしていることが分かります。
タイトリストのTSi3は、フックが出る恐れが少ないクラブに仕上がっており、ヘッド後部に搭載された、SureFit® CGトラックシステムという機能により、弾道の調整や安定性の向上を実現することも可能です。
上級者好みのセッティングと言えますが、ヘッドスピードの速いゴルファーには参考になるのではないでしょうか。
スプーン:TSi2 フェアウェイメタル(3番13.5度)(タイトリスト)
TSi2は、TSiシリーズの中でも直進性・寛容性の高さが特徴的なクラブです。
2018年の「ミズノオープン」の会場、ザ・ロイヤルゴルフクラブの8,000ヤード越えを代表として、近年の男子ツアーでは距離の長いコースでの試合が数多くなっています。
これは要するには、飛距離が出なければスコアが出ないということ。
大西魁斗プロが、直進性・寛容性の高いスプーンを使用しているということは、ツーオン狙いのロングホールで安心してクラブを振りたいという思惑が現れているのではないでしょうか。
実際に、大西魁斗プロがツアー初優勝を飾った「フジサンケイクラシック 2022」では、富士桜カントリー倶楽部(7,500ヤード越え・Par71)という難セッティングのコースでした。
あまり飛距離が出ないという方や、普段から距離の長いコースをラウンドする方が多い方などは、大西魁斗プロのように直進性・寛容性の高いフェアウェイウッドを使用してみても良いかもしれません。
アイアン:T200 アイアン(3番)(タイトリスト)
T200アイアンは、T100アイアンと比べて距離や高さの出やすいアイアンです。
プロの試合では、硬くて速いグリーンが使用されることがほとんどですが、硬いグリーンにおいては、高いボールを打ち出さなければボールが止まりません。
(2022年の日本オープンで12位に入った生源寺龍憲プロ曰く、「ボールを止めるには、スピン量よりも高さが重要」とのこと。)
そのため、T100アイアンよりも安定して高さの出しやすいT200アイアンを、ロングアイアンに使用しているのだと考えられます。
アイアン:T100 アイアン(4番~PW)(タイトリスト)
T100アイアンは操作性の高いクラブです。
4番アイアン以下がT100アイアンとなっていますが、大西魁斗プロのイメージ的には、天候やライの状態、障害物の有無などに合わせて、意図したボールが打てるように T100アイアンを使用しているのではと推測できます。
スイングの再現性がない初心者には難しいクラブと言えますが、ボールコントロールをしたい中上級者にはおすすめできるクラブとも言えます。
ウェッジ:ボーケイ SM8(タイトリスト)
ウェッジは、ボーケイ SM8。
ボーケイ SMシリーズは、多くのプロゴルファーに愛用されるウェッジです。
中でもSM8は、操作性の高さが人気の秘訣。
大西魁斗プロは、約120ヤード以内で使用することが多いはずですが、ボールの高さやスピンコントロールのしやすさから、このウェッジを使用しているのではないでしょうか。
ウェッジ:ボーケイ ウェッジワークス(60度)(タイトリスト)
ウェッジワークスは、タイトリストのオーダー型のウェッジです。
開きやすいタイプのソール形状(T型)を使用していることからも、いかに高く打ち出し転がりを抑えるかが重要なのかが見て取れます。
ウェッジにこだわりたい方は、ぜひカスタムのウェッジワークスを購入してみてはいかがでしょうか。
パター:ストロークラボ ビックセブン(オデッセイ)
パターには、アームロックタイプを使用している大西魁斗プロ。
左腕とシャフト・グリップを一体化させることで、禁止となったアンカリングに似た高い再現性を得られることが大きな特徴。
パターが苦手な方は、大西魁斗プロのようにアームロック型のパターを使用してみると良いかもしれません。
大西魁斗プロのクラブセッティングは難コースにも屈しない
飛距離を出しやすいクラブ、高さを出しやすいクラブ、球を曲げやすいクラブなど、大西魁斗プロのクラブセッティングには、使用するクラブ1本1本にメッセージが込められていました。
金谷拓実プロや、中島啓太プロ、桂川有人プロ、久常涼プロなど、同年代の若手ゴルファーが数々台頭してきている中で、アメリカ仕込みの大西魁斗プロには、いち早く米ツアーでの活躍を期待したいですね。